アジア企業業績見通し
2010/06/29
- 汎アジア調査チーム
高品 佳正
芹沢 健自
アラン・チャン
サマリー
◆ 大和証券CM では、主要アジア企業の業績について、2009 年度実績と2010 年度および2011 年度
の見通しを集計した。対象は中国/香港/インド/韓国/シンガポール/台湾の主要100 社(大和アジ
ア100)。結果は以下の通り(米ドルベース)。
2009 年度実績(前期比): 1.1%減収、13.0%税引増益
2010 年度予想(同) : 19.4%増収、35.6%税引増益
2011 年度予想(同) : 17.7%増収、19.0%税引増益
◆2009 年度、売上、利益の構成比で約半分を占める中国は、減速しながらも増収基調を維持、利益
面では2桁増益を確保し、アジア全体としての減収率を小さくとどめ、増益転換を牽引した。2010
年度以降、中国の内需を牽引役とする持続成長に加え、外需主体の韓国、台湾も増益転換となる
ことから、アジア全体の業績回復感は強まろう。日本企業との比較では、アジア企業の業績は、
グローバルには厳しい環境下でも、中国とインドの成長を牽引役に落ち込みが小さいとともに、
業績回復のタイミングも早い、との印象を持つ。
◆2009 年度実績:売上高は前期比1.1%減。国別では、中国とインドが増収を確保したが、香港、
韓国、シンガポール、台湾の減収が上回った。業種別では、不動産、保険の2桁増収に対し、素
材、エネルギー、生活必需品等の落ち込みが相対的には大きかった。一方、税引利益は同13.0%
増。国別では、中国の増益転換に加え、減収の韓国の増益も寄与。業種別では、素材、インダス
トリアル、通信の減益をエネルギー、IT、銀行、保険などの増益でカバー。
◆2010 年度予想:売上高は前期比19.4%増の予想。国別、業種別、いずれも増収となるが、相対的
に高い伸びが見込まれるのは、国別では、台湾、韓国、インド、業種別では、素材、生活必需品、
IT。税引利益は同35.6%増の予想。国別、業種別では、売上高同様、いずれも増加に転じるが、
国別では、韓国、台湾、業種別では、素材、IT 等が相対的に高い増益率が見込まれている。
◆2011 年度予想:売上高は前期比17.7%増の予想。国別、業種別、総じて2桁増が見込まれるが、
相対的に高い伸びが見込まれるのは、国別では中国とインド、業種では生活必需品、エネルギー、
不動産。税引利益は同19.0%増の予想。いずれの国、業種も続伸が見込まれる。相対的に高い伸
びが見込まれるのは、国別では、中国、香港、インド、業種別では、一般消費財、公益、銀行等。