企業業績見通し
2008年度~2010年度企業業績見通し[2008年度第4次予想]
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2009/03/05
- 投資調査本部 濱口 政己
サマリー
◆東証1部上場の主要300社を対象に、アナリスト予想を集計した結果、売上高は前期比で08年度7.2%減収、09年度10.5%減収、10年度
3.1%増収を予想。経常利益は、順に64.4%減益、9.2%減益、62.3%増益を見込む。2期連続の減収減益により、09年度の経常利益水準は07
年度に比べて3割の水準まで低下する。08年度下期以降の世界経済の急減速、円高進行などを背景に、加工組立は経常利益で08年度に赤字転落となろう。原
燃材料の価格は低下するが、需要急減のもとでは製品価格の下押し圧力となりやすい。世界需要の減退、価格低下の同時発生により、09年度も2桁減収が予想
され、厳しい収益環境が続く見込み。世界経済の緩やかな回復を見込む10年度には経常利益が6割を超える増益となろう。ただし、利益水準は07年度の5割
程度に留まる。
◆対して企業は対応を始めている。足元の大幅減産に加えて、09年度には固定費が03年度以来6年ぶりに前期比で減少する見込み。10年度も固定費は減少
継続を予想する。大幅な減産の結果、09年度上期までに多くの製・商品で在庫調整が完了に向かうとみられる。08年度下期から09年度上期にかけては在庫
調整の影響もあり大幅な売上減少(前年同期比で16.1%減収→18.2%減収)が避けられないが、減収率が縮小に向かう09年度下期(同1.8%減収)
にはコスト削減、一時的損失の消失効果もあり営業利益、経常利益とも増益へ転換する見込み。
◆2008年度は、前期比で7.2%減収、54.3%営業減益、64.4%経常減益、当期利益は88.3%減益を予想する。世界経済の同時減速、前期比で
の円高、原油高の進行などを受け、7期ぶりの減益となる見込み。減益率は過去最悪の水準に。外需の急減速、円高を受け、製造業の海外売上高の大幅減収
(-13.5%)を予想。加工組立は経常利益で赤字転落となる見込み。
◆2009年度は、前期比10.5%減収、21.8%営業減益、9.2%経常減益の予想。営業、経常利益は連続減益となろう。一方、当期利益は有価証券評
価損などの一巡もあり、2.2倍増の予想。減収率は08年度から拡大する。加工組立だけでなく素材の売上高も大幅に悪化しよう。大幅減益が継続する製造業
に対し、非製造業は営業小幅減益、経常増益と下支え役となる見通し。
◆2010年度は、前期比3.1%増収、50.5%営業増益、62.3%経常増益、当期利益が97.3%増益の予想。世界経済の緩やかな回復、円高デメリットの消失を背景に3年ぶりに増収増益を見込む。
◆大和総研では、グローバルでの経済環境の急速な悪化を受け1月20日時点で緊急集計を実施した。同時点での予想は、売上高が前期比で08年度3.9%減
収、09年度7.3%減収、経常利益は08年度42.8%減益、09年度12.3%減益であった。1月20日から1カ月程度であるが、今回も
2008~10年度すべてで減額修正となった。修正の主要因が円高ではなく、需要崩落である点が特徴的。