企業業績見通し

2009年度および2010年度企業業績見通し[2009年度第2次予想]

2009/09/10

  • 金融証券研究所  高品 佳正

サマリー

◆大和証券SMBCでは、2009年度および2010年度の企業業績見通しを改訂した。銀行・証券・保険を除く東証1部上場の主要300社(以下、大和300)ベースの前期比で、2009年度が11.5%減収、3.0%経常減益、2010年度が3.7%増収、61.0%経常増益。在庫調整完了後の生産回復は緩やかであり、2009年度は2桁減収を見込むが、コスト削減も効果的な規模で、経常利益は3%減益にとどまる予想。2010年度は増収回帰で大幅増益を見込む。

◆2009年度の売上高は、2008年度に比べ減収幅拡大へ。加工組立の海外売上高に加え、内需も厳しい。世界経済失速、減産対応が響く。ⅱ)固定費の削減率は2009年度2.7%と、ITバブル崩壊から超V字回復を遂げた2002年度の1.6%を上回る。ⅲ)2009年度は原油高や政策の恩恵を受けるセクターで前期比での利益増加が大きい。2010年度は外需関連の加工組立が牽引役。世界経済の底入れが要因。

◆前回比は、売上高が若干の増額修正、経常利益は2桁減益から1桁減益へ。各国の政策効果の発現、中国経済の持ち直し、資源価格の上昇などが売上高の増額要因。2010年度も資源高、世界経済底入れの兆しから増額修正。一方、在庫調整の劇的進展による生産回復、コスト削減の上積みなどから営業・経常利益は2009年度で10%以上の増額修正となり、経常利益は微減益の水準に。同様に2010年度も増額修正。

◆今回の注目点は、①コストダウン:主要固定費にとどまらないコスト全般の削減、②2010年度のV字回復:売上高は緩やかな回復、利益はしっかりした増益、③M&Aへの期待:キーワードは「国内再編」、「規模拡大」、「採算改善」。

◆今回、外部環境の逆風に対し、人件費を中心とした固定費、さらには販管費の削減は、過去と比べて迅速、かつ効果的な規模となろう。

◆自動車の売上高の前回比修正額は2009年度が+1.1兆円、2010年度は+2,200億円超。2010年度は政策効果の反動減を資源高、世界経済の底入れ基調維持などによりカバーし、売上高は緩やかに回復。対して利益は、コスト抑制の持続からV字回復を予想。

◆コストダウンによる守りから、攻めへの転換として期待されるのはM&Aであろう。大和300をベースに一部サブセクターを含めた36業種のうち、21業種でM&A活性化の期待が高い。実現すれば「国内再編」による「規模拡大」を実現し、「採算改善」をはかるケースが多いとみている。

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