企業業績見通し
2010/03/10
- 金融証券研究所 高品 佳正
芹沢 健自
サマリー
◆大和証券キャピタル・マーケッツ(以下、大和)では、2009 年度~2011 年度の企業業績見通しを改訂した。結果は以下のとおり。対象は、銀行・証券・保険を除く東証1部上場の主要300 社(以下、大和300)。前期比で、09 年度が11.6%減収、 3.6%営業減益、12.3%経常増益、10 年度が3.3%増収、36.4%営業増益、47.4%経常増益、11 年度が3.2%増収、20.5%営業増益、22.7%経常増益の予想。
◆09 年度は世界的な経済失速、生産・在庫調整が響き2桁減収ながら、迅速かつ効果的な規模でのコスト全般の削減で営業減益率は1桁前半にとどまる見通し。一時的費用の縮小等もあり、経常利益、税引利益は増益へ。10 年度は円高デメリットが縮小する中、世界経済の回復を背景に、3期ぶりに売上高、営業利益が増加に転じ、経常利益、税引利益は続伸へ。増収に転じる中、コスト抑制をどの程度維持できるかが注目される。11 年度はコスト削減効果が一巡するが、世界経済の回復持続、円高デメリットの消失から、売上高、利益ともに巡航速度での続伸が見込まれる。
◆09 年秋以降、コスト削減主導による増額修正トレンドが続いている。直近、増額修正が非製造業にも広がってきていること、09 年度第4 四半期業績がやや保守的との印象を受けることなどから、引き続き増額修正が期待出来よう。第4 四半期のコストが想定ほどは増加せず、現時点で減益予想の09 年度営業利益が上ブレ、増益転換となる可能性はあると見ている。
◆前回比では、09 年度~11 年度、3 期いずれも、売上高は若干の修正にとどまったが、利益面では製造業の増額修正が非製造業の減額修正を吸収し、全体でも増額修正となった点は前回までと同様。製造業の増額修正の中心は需要想定引き上げが続いている電機、自動車といった加工組立である。一方で、前回と比べ、業種別に見て、非製造業を中心に増額修正業種の数が増加した点は、業績回復の裾野の広がりという点でポジティブ。
◆09 年度第4 四半期の大和予想は、第3 四半期比で、6.5%増収、25.6%営業減益。円高デメリットの拡大、季節性/期末要因によるコスト増加、第3 四半期に見られた一時的利益押し上げ要因の剥落など、前期比での減益を説明できる部分はあるが、09 年度第4 四半期業績、ひいては09 年度通期業績には保守的な印象を受ける。
※2010年3月10日付で、P.38表「業種別投資指標」中の数字を一部訂正しております。