企業業績見通し
2010年度および2011年度企業業績見通し[2010年度第1次予想]
長期連続増益への再挑戦始まる~アジア需要の取り込みとコスト構造改革継続で増益加速へ~
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2010/06/03
- 金融証券研究所 高品 佳正
芹沢 健自
サマリー
◆大和証券キャピタル・マーケッツ(以下、大和)では、企業業績について、2009 年度実績を集計するとともに、2010 年度および2011 年度の見通しを改訂した。結果は以下のとおり。なお対象は、銀行・証券・保険を除く東証1部上場の主要300 社(以下、大和300)。前期比で、09 年度
実績11.5%減収、 0.8%営業増益、20.4%経常増益に対し、10 年度予想は5.0%増収、38.9%営業増益、45.8%経常増益、11 年度予想は3.3%増収、18.5%営業増益、20.9%経常増益。
◆09 年度は、08 年度からの世界的な経済失速、生産・在庫調整が響き、概ね期初想定通りの2桁減収となった一方で、期初想定を大きく上回る、迅速かつ効果的な規模でのコスト全般の削減により、営業微増益を確保。構造改革費用など一時的費用の縮小もあり、経常利益段階では2桁増益を達成した。10 年度は、円高デメリットが縮小する中、世界経済の回復を背景に、3期ぶりに売上高が増加に転じ、営業利益、経常利益ともに続伸が見込まれる。増収転換に加え、コスト増加抑制努力の継続により、増収率に比べ増益率は高めになると見ている。11 年度は、コスト削減効果は一巡するが、世界経済の回復持続、円高デメリットの消失から、売上高、利益ともに巡航速度での続伸が見込まれる。
◆前回比で10 年度および11 年度の売上高の増額修正が鮮明になり、10 年度の予想増収率は前回の3.3%増から今回5.0%増に上方修正された。外需主体の製造業のみならず、内需主体の非製造業も売上高が増額修正された点が前回とは異なる。製造業の売上高増額修正のポイントはアジア。また、非製造業の売上高増額修正は、国内外の景気回復を背景にした、資源価格上昇、消費・荷動きの改善などが要因。
◆ 一方、利益面では、09 年度実績が上振れるとともに、10 年度以降の予想が増額修正された。09年度実績の上振れにおいては、コスト削減の上乗せが大きかったと見られる。増収に転じた後の固定費の増加は従来想定を下回る見通し。10 年度以降においては、増収効果の拡大に加え、期待通りのしっかりとしたコストコントロールによって、高い増益率を達成できる確度は高まってきている。
◆業種別に見て、前回に続き、非製造業を中心に増額修正業種の数が増加した点は、業績回復の裾野の広がりという点でポジティブである。加えて、非製造業のトップラインの上昇をともなう増
額修正の動きが出てきている点で、業績回復に力強さが増してきている。