[株式市場 日本]クオンツ 数学的テクニックによる分析

日本株クオンツマンスリー2010年1月号

株式絶対評価モデル、PBR とROE モデル再考察、TE 低下と今後

2010/01/20

  • 金融証券研究所 投資戦略部
    チーフ クオンツアナリスト 吉野 貴晶
    シニア クオンツアナリスト 橋本 純一
    クオンツアナリスト 斉藤 哲朗
    クオンツアナリスト 飯田 尚宏
    クオンツアナリスト 林田 正史
    前山 裕亮

サマリー

◆「1.NSの株式評価モデルによる投資戦略:NO1」以下の3論文は、Nekrasov and Shroff (2009、以下NS 論文)で示された株式の絶対評価モデル(以下NS モデル)を投資戦略に応用し たものである。NS モデルによる株主理論価値評価額V の市場価格P に対するレシオ(以下V/P レシオ)の銘柄選択効果を分析した。第1稿(NO1)である本稿は、NS 論文に関する米国市場のレビュー、並びに我が国における実証分析を行った。結果、日本市場ではNS 論文のような明確な傾向を捉えることはできなかったが、我が国ではリスクフリーレートや長期成長率としたGDP 成長率が低水準であったことから、株主理論価値の算出に重要な割引率も極めて低い水準となったことで、株主理論価値の水準自体も変動が大きかった点が指摘できよう。

◆「1.NSの株式評価モデルによる投資戦略:NO1」ではNekrasov and Shroff(2009、以下 NS 論文)で紹介された、リスク調整項による株式評価モデルに関するレビューと、我が国におけ る実証分析を行った。第2稿(NO2)となる本稿では、NS モデルによる株主理論価値を用いて投 資戦略への応用を検討した。インデックス+アルファポートフォリオのバックテストの結果から、 自己資本÷時価総額などの代表的投資指標に比べてNS モデルの株主理論価値によるV/P レシオ(株主理論価値/時価総額)の銘柄選別効果が高かったことが示された。

◆「2.NSの株式評価モデルによる投資戦略:NO2」では、リスク調整項目による株式評価モ デルについて投資指標としての有効性を分析し、代表的投資指標との融合効果について検討した。第3稿(NO3)となる本稿では、補足的な分析としてファクターの属性を検討した。第2稿(NO2)で取り上げたこれらのファクターに関して、マクロ局面別の有効性や主要ファクターの属性などを検討したうえで、ファクターが将来のリターンに影響を与える理由や、どういった局面で効果があるか?そして、どのようなファクターと類似するか?などを検討した。3ファクターとあわ せたファクター効果の検討からは「シンプルモデル(市場β・3ファクター)」の効果が底堅かった。

ADOBE READERをダウンロードする

PDFファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerのプラグイン(無償)が必要となります。

このページのトップへ