[株式市場 日本]クオンツ 数学的テクニックによる分析
2010/02/23
- 金融証券研究所 投資戦略部
チーフ クオンツアナリスト 吉野 貴晶
シニア クオンツアナリスト 橋本 純一
クオンツアナリスト 斉藤 哲朗
クオンツアナリスト 飯田 尚宏
クオンツアナリスト 林田 正史
前山 裕亮
サマリー
◆「1.Voting Rights とCashFlow Rights による投資戦略:NO1」以下の3論文は、Claessens,
Djankov, Fan, Lang(2002、以下CDFL 論文)の実証研究をベースに、Attig,Ghoul,Guedhami
(2009、AGG 論文)で拡張されたVoting Rights とCash Flow Rights に関する指標を投資戦略に応用したものである。第1稿(NO1)では、CDFL 論文のVoting Rights とCash Flow Rights について、バリュエーションとの関係を確認して、我が国における実証分析を行った。結果、日本市場でもCDFL 論文と同様の傾向が確認できた。
◆ 「1.Voting Rights とCashFlow Rights による投資戦略:NO1」では、LLS 論文が定義した
VR(Voting Rights)とCR(CashFlow Rights)を確認するとともに、CDFL 論文のVR、CR とバリ
ュエーションとの関係についても確認し、我が国における実証分析を行った。結果、VR、CR とい
ったガバナンスファクターがバリュエーションと関係があることが示された。第2稿(NO2)では、
更にAGG 論文で拡張されたVR とCR に関する指標をベースに銘柄選択効果を分析し、代表的な投資指標との融合効果を検討した。ガバナンスファクターと代表的投資指標による3×3分位ポートフォリオ分析やインデックス+アルファポートフォリオによるバックテストの結果、特に
VOTING12 との合成による銘柄選別効果が高い事が示された。
◆ 「2.Voting Rights とCashFlow Rights による投資戦略:NO2」では、Voting Rights とCashFlowRights に関する拡張された指標の銘柄選択効果を分析し、更に投資指標との融合効果について検討した。第3稿(NO3)では、補足的な分析としてファクターの属性を検討した。第2稿で取り上げたこれらのファクターに関して、マクロ局面別の有効性や主要ファクターの属性などを検討したうえで、ファクターが将来のリターンに影響を与える理由や、どういった局面で効果があるか?そして、どのようなファクターと類似するか?などを検討した。3ファクターとあわせたファクター効果の検討からは「VC1」の効果が底堅かった。