[株式市場 日本]クオンツ 数学的テクニックによる分析
2010/03/18
- 金融証券研究所 投資戦略部
チーフ クオンツアナリスト 吉野 貴晶
シニア クオンツアナリスト 橋本 純一
クオンツアナリスト 斉藤 哲朗
クオンツアナリスト 飯田 尚宏
クオンツアナリスト 林田 正史
前山 裕亮
サマリー
◆「ロジャー・クラークのVMS を使った戦略:NO1」以下の4論文では、Clarke, Silva, and Thorley(2010)で紹介されたVMS(ボラティリティ)ファクターと、既にJegadeesh and Titman(1993)で紹介されたUMD(モメンタム)ファクターに、Fama and French(1993)の3ファクターを加えた5ファクターに関してリターンに対する説明力の有意性を検討して、今後のVMS ファクターに関する有用性を検討すると共に、投資戦略への応用を考えた。第1稿(NO1)となる本稿では、VMSファクター、UMD ファクター及びFF3ファクターの5ファクターモデルについて、我が国におけ
る有用性に関する実証分析を行った。結果、日本市場でもUMD ファクターや、VMS、VMS-T ファクターがリターンに影響を与える傾向は高まっており、今後のリスク管理としての重要性が示され
た。
◆「ロジャー・クラークのVMS を使った戦略:NO1」では、Clarke, Silva, and Thorley(2010)で紹介されたVMS ファクターと、Jegadeesh and Titman(1993)で紹介されたUMD ファクターに、Fama and French(1993)の3ファクターを加えた5ファクターモデルの我が国における有用性に関する実証分析を行った。第2稿(NO2)となる本稿では、更に運用実務への応用を検討した。具体的には、ポートフォリオのリスク管理への応用の検討を行った。その結果、VMS、UMD を制約条件に加えた方が、超過リターンの平均値の上昇や標準偏差の低下により、リスク当りリターンである平均値÷標準偏差が改善するケースが見られた。
◆「ロジャー・クラークのVMS を使った戦略:NO2」では、基本的なFF2ファクター(市場連動性、企業規模)に、リターンモメンタムUMD、リターンボラティリティVMS などのファクターを制約条件に加えて、PBR、PER、リビジョンをアルファ情報として構築したポートフォリオのリスク管理への応用を検討した。第3 稿(NO3)となる本稿では、更に運用実務への応用を踏まえてリスクモデルにおける銘柄変動性のコントロールの重要性を検討した。分析の結果から、リスクモデルにおける銘柄変動性等の制約条件の下でスタイルポートフォリオを構築した場合、近年は制約条件を設けたポートフォリオのインフォメーションレシオ(I.R.)が改善する傾向が見られた。