[株式市場 日本]クオンツ 数学的テクニックによる分析
2010/07/14
- 金融証券研究所 投資戦略部 クオンツチーム
チーフ クオンツアナリスト 吉野 貴晶
シニア クオンツアナリスト 橋本 純一
クオンツアナリスト 斉藤 哲朗
クオンツアナリスト 飯田 尚宏
クオンツアナリスト 林田 正史
前山 裕亮
サマリー
◆「主体者別インプライドリスクプレミアムと回避度:NO1」以下の2論文は、外国人や年金な
どの投資主体者別のリスクプレミアムやリスク回避度に関して議論したものである。第1稿(NO1)
となる本稿では、リスクプレミアムに焦点を当てた議論を行った。本分析の結果からは、投信と
年金信託のリスクプレミアムが相対的に高い傾向が示された。
◆「主体者別インプライドリスクプレミアムと回避度:NO2」である本稿は、主体者別TOPIX100
のリターンを元にリスク回避度の推計を行った。また、主体者別にリターンが投資家の許容する
最大損失を下回る確率についても検証を行った。分析の結果、長期的には、「外国人」や「投信
+年金」は「個人」に比べてリスク回避度は相対的に高い傾向が見られた。また、「外国人」は
リスク回避度が小さい場面では、買い越しスタンスが強まる傾向が見られた。我が国の株式市場
において「外国人」の売買動向の影響は小さくないことから、今後も注目したい。
◆ 投資尺度には季節性が強く見られるものもある。しかし、投資尺度の合成に季節性を適用するこ
とは意外に困難と言われる。その原因には、①景況感やその時の相場観で季節性が毎年必ず出現
するとは限らないこと、②四半期決算の出現や、新たな季節性イベントに対する市場への反映が
変わる傾向があること、③月別の季節性が大きく変動する場合、それを合成ウェイトに反映させ
ると回転率がかかること、などが挙げられる。「効率的なファンドマネジメント手法の考察71:
NO1」以下3論文では、これらの問題点を回避する方法を検討し、妥当な季節性を反映するフ
ァクターの合成方法を考案した。第1稿である本稿は、これらの問題点に関してシンプルな対応
方法を提案した。